株式会社グローバルエージェンツ slash川崎 矢浦亮太様 インタビュー

ホテルのゲストへペットボトルでなくタンブラーの使用を呼び掛ける、というのは新しい価値観の提案だと思います。このような提案をされるきっかけとなった出来事があれば教えてください。

株式会社グローバルエージェンツ slash川崎 矢浦亮太様
slash川崎

株式会社良品計画の「無印良品」に立ち寄った際に給水機のお取組をされていたのが一番最初のきっかけでした。給水スポットの隣にスティック状の粉末のお茶などもあり、面白みを感じました。同時に、様々な企業から環境負荷軽減につながるご提案を頂く機会が多くなり、こういった動きが強まっていく機運を感じていました。

この1年間でSDGsへの関心が急激に高まりメディアなどで目にすることが増えたことも、当社が環境負荷軽減に向けてホテルとして何ができるかを考えるきっかけとなりました。大手ホテルチェーンの取組等からヒントを得て行き着いたのが「客室のペットボトルをタンブラーに置き換える」という案でした。

また、株式会社グローバルエージェンツ(以下、グローバルエージェンツ社)はThe Millennials京都※というライフスタイルホテルを運営しています。京都市とウォータースタンド株式会社が2020年1月に締結した協定の理念に賛同し、同ホテルでウォータースタンドを導入したことも1つの契機となりました。

https://www.themillennials.jp/

millenials kyoto
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お客様はどのように貴ホテルのお取組を受け取られていらっしゃいますか?

株式会社グローバルエージェンツ slash川崎 矢浦亮太様

ウォータースタンドを導入するに当たり、社内ではゲストの声からニーズを理解したいとの声があがり、slash川崎で2021年7月半ばから1ヶ月間、Webアンケートを実施しました。その結果、「客室のペットボトルをタンブラーに置き換える」という案に約70パーセントの方からご賛同頂きました。なお、残りの30パーセントの方からは「ペットボトルがあっても良いのではないか」という提案型のご意見を頂きました。

川崎駅周辺ホテルはビジネスユースのお客様が多いのですが、slash川崎は20代前半のゲスト、いわゆる Z世代が大半を占めます。当初はどれだけの方にご理解を頂けるかという不安はありましたが「もっと消耗品を減らしても良いのではないか?」「環境に配慮していくのは今後当たり前になるから良い取組だ」など、 ゲストから前向きかつ提案型のご回答を多く頂いたことで「この声を形にしよう」と社内の議論も活発となり、2021年9月1日に全客室へのタンブラー設置を完了しました。なお、ペットボトルのお水もフロントデスクにご用意し、お客様からご要望を頂いた時はお渡しできるようにしています。

ゲストルームにペットボトルがないことで、お客様との間に対話が生まれるなどはありましたか。

株式会社グローバルエージェンツ slash川崎 矢浦亮太様
slash川崎

グローバルエージェンツ社では、地域やホテルタイプによってお客様の層やニーズが異なり、各施設でゲストから直接頂くご要望を大切にしています。

slash川崎にご自身でマイボトルを持ちこまれるケースはまだ少ないのですが、事前に当ホテルの取組を調べて頂いたり、タンブラーの写真をSNSで見て下さったりした方が新しい提案として受け入れて下さるのではないかと考えています。

slash川崎では、レストラン「slash cafe&bar」やコワーキングサービス「.andwork川崎」を利用するお客様もマイボトルに給水できます。今後、給水アプリが普及し、アプリに登録されている給水スポット数が増加すればマイボトルを持ち歩く行動が浸透していくと思います。

slash川崎 10Fルーフトップ

アンケートの回答者には20代前半の方が多く、10階のルーフトップテラス「/den」についても「紙コップを無くして良い」、「ストローも紙製などに変えて良い」などの回答も頂いています。ボトル入り飲料水を購入した上でチェックインされたお客様がリピート頂く時、「次からもう水を持ってこなくても大丈夫だね」というご意見を頂ければ嬉しいです。

slash川崎 10Fラウンジ

地球環境にやさしいホテルステイを提供されるにあたり、ウォータースタンドのご導入以外に今後のご計画やロードマップはありますか。

株式会社グローバルエージェンツ slash川崎 矢浦亮太様

グローバルエージェンツ社では、消耗品ミーティングという各地域のホテルマネージャーが実施する会議があります。2022年4月の「プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律」(以下、プラスチック新法)施行を見据え、施設内で使用するプラスチック製品についてホテル滞在の品質とバランスを勘案しながら検討を重ねています。

ウォータースタンドを導入する以前は、常温のペットボトルを客室に設置していました。ウォータースタンド導入後は、レンタル定額制でコストを抑制しながら冷たいお水をいつでもご利用頂け、サービス面の向上にもつながりました。

プラスチック新法への対応だけでなく、「自分だけのお気に入りを持つ」というZ世代のニーズをくみ取り、ホテルとして新しい提案を提供していきたいと考えています。

街づくりのなかで、ホテルやアパート、レストランは人の流れを創る重要な位置を占めていると思います。貴グループの拠点を起点に発信していかれたい価値観は何ですか。

株式会社グローバルエージェンツ slash川崎 矢浦亮太様

グローバルエージェンツ社の根幹にあるのは「文化創造事業」という考え方です。これはホテル事業だけでなくソーシャルアパートメント事業など全ての事業に共通する考え方です。

Z世代の方やミレニアル世代の方には、「マイボトルやマイタンブラーなど自分だけのものを大事にしたい」という側面と「シェアをすることに何か新しい価値を見出す」という側面が同時に存在していて、グローバルエージェンツ社では両方を大事にしたいと考えています。だからこそ、ホテル事業ではスタッフ採用の際にグローバルエージェンツ社のコンセプトを伝えます。

各事業が意識的に創出しているお客様同士の交流には、「価値観をシェアすること」も目的の1つです。交流できる場をしっかり設けながら、予定調和ではない、何が生まれるか分からない面白さをお客様にご提供していくというグローバルエージェンツ社の価値を今後も大切にしていきたいと思います。

株式会社グローバルエージェンツ slash川崎 矢浦亮太様

ウォータースタンドについて

浄水型ウォーターサーバー ウォータースタンドは、いつでも安全安心な飲料水が使える利便性の高さと、運搬や使い捨て容器を必要としないエコな給水システムが支持され、子育て世帯を中心とした個人宅や、SDGs達成に取り組む法人、大学などに支持されています。

2021年7月には、「ウォータースタンド ガーディアン」は、赤ちゃんのミルク作りがラクにできること、それによりパパ・ママの心に余裕が生まれ、子育てを楽しむことに貢献できる製品であることが評価され「2021年度日本子育て支援大賞」を受賞しました。

未来の世代に向けたウォータースタンドの
取り組み

ウォータースタンドは、2020年2月にミッションとビジョンを新たに策定しました。当社は、暮らしに寄り添う製品の開発・提供と環境負荷軽減に貢献する事業経営を通じ、未来をつくる次世代育成に積極的に取り組んでいます。

ウォータースタンドのミッションとビジョン

ウォータースタンドは 未来の世代のために 
より良い地球環境を引き継ぎます。
わたしたちは、2030年までに 日本の使い捨てプラスチックボトルを 30億本減らします。

ウォータースタンドは 
マイボトルを携帯する新しい文化を創り
気候変動とプラスチックによる 
環境問題に取り組みます。

ウォータースタンドへの
お問い合わせ

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