ゼブラ株式会社様インタビュー


1897年(明治30年)の創業以来、日常的に使うペンから多様なイノベーションを創出して来られたゼブラ株式会社様(以下、ゼブラ社)は、マイボトル用給水機としてウォータースタンドを社内に設置いただいています。
この度、総務課課長池田様にお話をお伺いしました。
ゼブラ社では、キャップがなくても乾かないノック式水性カラーペン「クリッカート」や、ブレないストレスフリーな書き心地のボールペン「ブレン」など、革新的な筆記具を数多く展開しています。
従来にない商品の開発を迅速に実行される企業文化の背景にはどのようなものがありますか?

1897年(明治30年)に当社を創業した石川徳松は発明家であり、独自の発想により日本で最初の国産鋼ペン先の製造に成功、発売しました。当時、多くの日本人は筆を使用していて、ペン先は輸入品しかありませんでした。石川の発明と商品化によって、日本でも多くの人がペン先を手にすることになりました。
こうした創業の背景もあり、新しいチャレンジは「とりあえず作ってみよう」という企業文化によって推進されています。
1959(昭和34)年には、最初の国産ボールペンを発売するなど、ペン先の製造から、ボールペンをはじめとする筆記具全般へと事業を拡大していきました。現在では、年間20~30の新商品を生み出しています。
油性マーカー「ハイマッキー」は、国内で初めて一本のペンに太字と細字を設けた商品です。
2025年2月に発表した、仮想空間に描ける新技術「kaku lab.(カクラボ)」は、公開以来様々な分野から「こんな使い方をしてみたい」といったお問い合わせをいただいています。
ペンを通じたこうした新たな展開は、2007年(平成19年)に制定した、書くことの楽しさや創造性を伝える企業スローガン「Open your imagination.」とも一致しています。

ゼブラ社は、2000年前後のまだプラスチックごみ問題などが話題となっていなかった時期から先行してプラスチック資源削減に取り組まれています。このように早い段階から取り組まれたきっかけや背景があればお聞かせ下さい。
2000年(平成12年)には「グリーン購入法(国等による環境物品等の調達の推進等に関する法律)」が、2021年(令和3年)には「プラ新法(プラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律)」がそれぞれ制定されました。
当社は、1997年からボールペンの本体に再生プラスチックを使用することで、環境に配慮した商品作りを進めていますが、さらなる環境貢献のため、インクを入れる替芯の材料も環境対応することと、お客様に替芯交換をして1本のペンを長く使ってもらうことが必要と考え、環境対応した替芯の開発に至りました。
ペンの軸をバイオマスプラスチックに変えた商品はすでに他社にありましたが、当社は2023年に業界で初めて、替芯もバイオマスプラスチックに変えるチャレンジを行いました。

ペンは多くの年代が日常的に使用するアイテムです。一般の人が貴社商品から気づき、学ぶといった効果もあると考えます。
先進的なお取り組みをされる際の目指す姿や未来像があればお聞かせいただけますでしょうか。
勉強や仕事で日常的に使用する筆記具の素材の多くは、プラスチックです。プラスチックを使用して生産を行う立場であるからこそ、当社の筆記具を使用すると、知らず知らずのうちに環境にポジティブな行動につながるような設計を行うことは、当社の社会的責任でもあります。
マイボトルへ給水いただく取り組みを、弊社は「ボトルフリープロジェクト」と題し、ワンウェイプラスチック削減に取り組んでいます。
貴社とは共通の価値を目指していると感じますが、貴社内でどのような感想やご意見がございますか?
社内ではこれまでも、ゴミの分別と削減に継続的に取り組み、紙ごみをトイレットペーパーにリサイクルする活動などを実施してきました。
社内にウォータースタンドを設置し、マイボトル用給水機として活用することでプラスチックを削減する取り組みは、従業員にとってお財布にやさしく、マイボトルを使う人も増え活動が浸透していると感じます。
当社としても従業員に対する福利厚生につながり、さらに環境にもやさしい活動です。これをきっかけに他のサステナビリティ活動にも広がっていくことを期待しています。
弊社の取り組みについて、何かアドバイスがあればぜひお聞かせください。
夏の暑さが激しくなっているため、出社するまでに給水できる場所があると良いと感じます。また、タンブラーやボトルなども、軽く、折りたたみでき、かさばらないリユース容器があると更に浸透するのではないかと思います。
当社は、創業以来100年以上にわたり、人々の手書きを支えてまいりました。
社名の由来である「ゼブラ(しまうま)」は群れで生活し、常に一致協力する動物です。私たちもまたその姿にならい、社員一丸となってものづくりに取り組んできました。
創業当初から受け継がれる「温故知新」の精神を大切にし、時代のニーズを的確にとらえながら、新しいアイデアと確かな技術で商品開発を続けています。
そしてこれからは、自社の成長だけでなく、持続可能な社会の実現にも貢献していきたいと考えています。
ゼブラ株式会社
ウォータースタンド株式会社の企業連携
ウォータースタンド株式会社は、浄水型ウォーターサーバー「ウォータースタンド」のレンタル事業を通して、環境問題への貢献と多様な企業との連携による、持続可能な社会の実現を目指しています。

ウォータースタンドが取り組む企業連携の重要性
環境問題への貢献
水道水利用によるプラスチックボトルの使用量の削減し、運搬や廃棄に伴う環境負荷を軽減します。
CO2排出量削減
従来のペットボトル利用と比べてCO2排出量を大幅に削減し、企業の環境負荷低減に貢献します。
SDGsへの貢献
環境負荷を抑えたウォータースタンドを設置することは、SDGs目標12「つくる責任 つかう責任」、目標13「気候変動に具体的な対策を」目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」などに貢献します。
