株式会社じょんのび村協会
代表取締役 吉村英治様
セールスマネージャー 伊藤美穂様インタビュー
「じょんのび」とは、新潟地方のお国言葉で「のびのびくつろぐさま」を表すそうです。リゾート施設「高柳じょんのび村」(以下、じょんのび村)や、じょんのび村が所在する高柳地区の特長をお聞かせ下さい。
高柳地区には春夏秋冬、一年を通じいつでも楽しんで頂ける豊かな自然環境があります。春は山菜が獲れますし、夏は天候も良く、自然のなかで思い切り体を動かすことができます。秋は新米や秋の味覚を楽しめ、冬は豪雪地帯ならではの風景があります。
自然と共生してきた地域の特性からか、日の出と共に一日が始まり、日の入りと共に一日が終わる、ゆったりとした時間の流れがあります。
コロナ感染症の拡大によって自由が制限される場面が増え、自然の中で過ごすことの価値が高まっており、束縛されない時間を求めて来られる方が増えています。
リゾート施設としてのじょんのび村の特長はどのようなものでしょうか。
じょんのび村は農村体験リゾート施設として1992(平成4)年にオープンし、2022年で30周年を迎えます。
30年前から地域住民が主体となって豆腐づくりやそば打ち、笹団子づくりなど地元ならではの農村の日常を体験して頂く「コト」消費を提案し、地域創生に取り組んできました。
2021年10月から経営改善に着手するにあたり、これまでの30年間におけるノウハウを生かし、改めて原点である「じょんのび村でしかできない体験の提供」に回帰しようと決意しました。
そうした原点回帰の方針の下、2022年のお正月はもちつき体験を楽しんで頂きました。今後の計画としては、ゴールデンウイークに田植え体験、夏休みは田んぼの草刈り体験、9月のシルバーウィークには稲刈り体験を提供し、通年で楽しんで頂ける「じょんのび村のめぐみ2022」を計画しています。
コロナ感染症の拡大でオンラインの活用も盛んになっていますので、「じょんのび村のめぐみ2022」に参加頂いた方には稲の生育の様子をオンラインでお伝えするといった新たな試みもスタートしていきたいと考えています。
じょんのび村が所在する高柳地区の棚田は農林水産省の「つなぐ棚田遺産~ふるさとの誇りを未来へ~」に選定されています。機械化しづらい棚田での農作業は、かつては馬による「馬耕」が行われており、こうした昔ながらの農作業を子どもたちや若い世代のゲストに見せる取り組みも検討しています。
農園「じょんのびファーム」でも、宿泊者の方に野菜の収穫を体験して頂けます。夏はバーベキューなどで食べ頃の旬の野菜を獲れたての状態で焼いて食べて頂くといったことを計画しています。
ウォータースタンドは水道水を活用したウォーターサーバーです。高柳地区のお水の特長をお聞かせ下さい。
2022年3月に開催するイベントではお米の味や色、つやを比べて楽しんで頂く「利き米」も実施します。米どころですから、お米が美味しいのはもちろん、黒姫山からの湧き水や雪解け水がお米本来の味を引き出します。じょんのび村ではご飯だけでなく豆腐やどぶろく、そばなども好評頂いていますが冷たくてまろやかなお水が美味しさの決め手となっていると思います。
2022年4月に「プラスチック資源循環法」が施行され、宿泊施設などのワンウェイプラスチック製アメニティなどによるゴミは削減を求められています。じょんのび村ではお客様や地域の皆さんをどのようにサステナブルな活動や行動に巻き込んでいらっしゃいますか。
じょんのび村の運営は、1991(平成3)年に発足した第三セクター「じょんのび村協会」があたってきたという背景から、当施設ではこれまでも国や地域が掲げる方針に沿う取り組みを行ってきました。
2021年12月のクリスマスには竹の繊維を活用したオリジナルタンブラーを制作し、ホットワインや甘酒を紙コップでなくタンブラーで楽しんで頂くイベントを実施しました。「使い捨てしない」という趣旨に賛同し何度もタンブラーをリユースして下さるお客様もいらっしゃいました。
当施設でくつろぎ、楽しんで快適に過ごして頂いたことが、結果として環境に配慮したものとなることを重視しています。昨今、放置林などにはびこる竹が社会課題となっており、オリジナルタンブラーはこうした自然に生育している竹を活用したものですし、施設で使用しているボイラー燃料は間伐材などの木材ペレットを使用しています。
これまでも環境には一定の配慮を行っていましたが、食堂や湯上り処では紙コップを使用しており、平均すると月間約2000個を使い捨てしていました。ウォータースタンドを導入し、ゲストにオリジナルタンブラーのリユースを呼びかけることで、使い捨て紙コップは確実に削減できると考えています。
今後、環境保全や地域活性化などの社会課題解決に向けて、中長期的に取り組んでいかれたいことがあればお聞かせ下さい。
コロナ禍によって働く場所の自由度が増しているため、通信環境を整備しワーケーション事業などにも積極的に取り組んでいきます。こうしたなかで若い世代に定住先や移住先として高柳地区を選んで頂くためには環境へ配慮した施設としての特長が不可欠です。
当社や地域にとって、自然があまりに身近な存在であるが故、資源としての価値に気づいていなかったという側面があります。じょんのび村周辺の風景は唯一無二のものであり、この風景のなかでの体験はここでしかできない価値あるものです。この風景を守るため、できることを着実に継続して行うことが、当地域ならではの地域活性化につながっていきます。今後もじょんのび村を拠点に、ゲストや地域の皆さんと一体となって活動を進めて参ります。
関連サイト
ウォータースタンドについて
浄水型ウォーターサーバー ウォータースタンドは、いつでも安全安心な飲料水が使える利便性の高さと、運搬や使い捨て容器を必要としないエコな給水システムが支持され、子育て世帯を中心とした個人宅や、SDGs達成に取り組む法人、大学などに支持されています。
2021年7月には、「ウォータースタンド ガーディアン」は、赤ちゃんのミルク作りがラクにできること、それによりパパ・ママの心に余裕が生まれ、子育てを楽しむことに貢献できる製品であることが評価され「2021年度日本子育て支援大賞」を受賞しました。
未来の世代に向けたウォータースタンドの
取り組み
ウォータースタンドは、2020年2月にミッションとビジョンを新たに策定しました。当社は、暮らしに寄り添う製品の開発・提供と環境負荷軽減に貢献する事業経営を通じ、未来をつくる次世代育成に積極的に取り組んでいます。
ウォータースタンドのミッションとビジョン
ウォータースタンドは 未来の世代のために
より良い地球環境を引き継ぎます。
わたしたちは、2030年までに 日本の使い捨てプラスチックボトルを 30億本減らします。
ウォータースタンドは
マイボトルを携帯する新しい文化を創り
気候変動とプラスチックによる
環境問題に取り組みます。
ウォータースタンドへの
お問い合わせ
弊社の取り組み、出前授業やご取材等については下記フォームよりお問合せください。
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ESG推進室より
インタビューを通じて、じょんのび村様が30年もの長い間、農業体験を通じて地域活性化に取り組んでこられたことに感動しました。農作物は気候変動や環境悪化の影響を受けやすく、高齢化による農業人口の減少は食糧自給率の低下など社会課題にも直結しています。
弊社では使い捨てプラスチックボトル削減を呼びかけていますが、廃棄されるモノがどのように生産され、どのように処理されるのかをイメージすることが重要です。農作業を体験することも、お店に並ぶお米や野菜が畑にあった状態や生育にかけられた時間を想像する原動力になります。体験を通じて食品の廃棄といった社会課題が自分事となり、具体的な行動につながっていくと思います。
今後、じょんのび村ではオリジナルエコグッズや高柳地区のお米やそば、豆類、きなこなどをECサイトで販売されるとお聞きしています。高柳地区の風景を想像しながらグッズや食品を五感で楽しんで頂ければ幸いです。